今更ながら「決済」ってどういう意味?オンライン決済の種類とメリット・デメリットを踏まえながら解説

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近年「キャッシュレス決済」という言葉をよく耳にするようになりました。

キャッシュレス決済とは現金を使わないで決済を行うという意味で、クレジットカード決済や電子マネー決済、コード決済などはすべてキャッシュレス決済に含まれます。

しかし、改めて「決済」という言葉だけ切り取ると、どのような意味なのか説明できる方は多くはないのではないでしょうか?

そこで、本記事では「決済」という言葉の説明から、どのような決済の種類があるか等、決済に関する基礎知識をご紹介します。

1.決済とは

決済とは、商品やサービスの代金を支払い、売買取引を完了させることを指します。

商品やサービスを取引する際、お客様は「買う」という約束をし、事業者は「売る」という約束をしますね。

「決済」とはその約束の中で、お金の支払いに関するやり取りを指します。

簡単に言うと、「決済」とは、買い手であるお客様が現金やクレジットカードでお金を支払い、売り手である事業者がお金を受け取ること、あるいはお金を受け取ることができる状態にすることを指します。

ただし、事業者がお金を受け取って商品やサービスを提供しないことは考えにくいので、お金の授受と同時に商品やサービスを受け渡したり、「~日までにお届けしますね」と提供時期の約束も同時に行われることが一般的です。

2.決済の種類

一口に決済といっても様々な種類があり、決済が行われるタイミングや決済に使う機器によって呼び方が異なります。

そこで、ここでは決済の種類について、オンラインビジネスで取り扱えるものを2つに分け、各種ふれていきましょう。

①決済の方法による分類

オンラインビジネスで取り扱える決済は様々ありますが、代表的な5つの決済手段を紹介します。

クレジットカード決済

クレジットカード決済

キャッシュレス決済の中で一番認知されているのが、クレジットカード決済です。

株式会社ジェーシービーの2022年度版調査によると、クレジットカードの保有率は86%で、電子マネーの保有率(75%)、コード決済の保有率(70%)を抑え、株式会社ジェーシービーの調査対象の中では最も保有率が高いキャッシュレス決済です。

その点からもオンラインビジネスを始めるにあたってクレジットカード対応は必須といえるでしょう。

クレジットカード決済とは?仕組みやメリット、導入方法を解説します

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オンライン銀行決済

オンライン銀行決済とは、インターネット上からログインするだけで簡単にお支払いを行える決済方法のことです。「ネットバンキング」や「Web口座振替」とも呼ばれることがあります。

銀行やATMでの振り込みと異なり、銀行窓口やATMに行かなくても決済を完了できるのが最大のメリットです。

キャリア決済

携帯電話の大手キャリア(通信事業者)が提供する決済手段で、消費者の携帯電話の利用料金と合算して、決済をする方法です。

利用者は携帯電話のIDとパスワードを入力するだけで支払いを完了することができ、月々の携帯電話料金の請求と合わせて後払いをすることが可能になります。

ID決済

ID決済

大手決済サービスのIDを外部サイトでの決済に使う方法です。

Amazon Payや楽天ペイ、LINE Pay、PayPayなどがよく知られ、利用の際は、IDとパスワードを入力するだけで決済が完了します。

利用が簡単で、しかも各決済サービスのポイントが溜まるなどの特典があることも特徴もあります。

電子マネー(プリペイド)決済

Suicaやnanaco、楽天Edyなどで有名な決済手段です。

あらかじめ現金をチャージしておき、支払いに使用することが出来ます。

当然、交通系ICカードのような物理的な電子マネー決済はオンライン販売では使えませんので、モバイルSuicaのようにオンライン決済に対応している電子マネー決済を選ぶこととなります。

②タイミングで見た決済の種類

キャッシュレス決済の普及に伴い、どのような手段で決済するかという目線で決済を捉えがちですが、事業を始めるなら決済が行われるタイミングも重要なポイントになります。

決済方法は、支払いタイミングによって次の3つに分類することが出来ますので、それぞれの概要とメリット、デメリットを解説していきます。

前払い決済

商品やサービスの提供を受ける前に事前にお金を支払う方法です。

例えば、銀行振り込みやコンビニ払いを使って、コンサートのチケットや受験料の支払いなどデジタルコンテンツの購入をする等が前払いに該当します。

メリット デメリット
買い手側
  • 銀行振り込み、コンビニ払いなどが多いため、クレジットカードを持っていない人でも購入が出来る
  • 支払いが完了するまで商品やサービスの利用ができない
売り手側
  • 未払いリスクを予防できる
  • 購入意欲を下げてしまう可能性がある
  • 入金キャンセルの確率が高い
  • 物販の場合は入金まで在庫を確保する必要がある

即時払い決済

商品やサービスの提供を受け取ると同時にお金を支払う方法です。

主に実店舗での現金払いやデビットカードでの支払いが該当します。

メリット デメリット
買い手側
  • 店舗の場合、商品を見て決済できる
  • 現金・預金がないと決済できない
  • 代金引換の場合は受け取りが延期になる可能性もある
売り手側
  • 即現金化できる
  • 決済回数が多いと手間がかかる
  • 受取拒否による往復送料と代引手数料のみショップ側負担となるリスク
  • 代引手数料による購入前の離脱

後払い決済

商品やサービスの提供を受けた後にお金を支払う方法で、例えば商品と一緒に届いたコンビニ払込票で決済するのは、後払いに分類されます。

買い手側としては「支払いを済ませたにもかかわらず商品が届かない」というリスクを回避し、安心して買い物できますが、売り手側としては代金の未回収のリスクも高まる決済方法です。

そのため、未回収に対する保証がついている後払いサービスを利用したり、クレジットカード決済を導入するなどして、代金の未回収リスクを抑える必要があります。

メリット デメリット
買い手側
  • 手元に商品が届いたことを確認した後で支払えるため安心して取引が出来る
  • 支払い忘れや支払いの遅延が続くと、法的措置が取られる
売り手側
  • 購入ハードルが下がるので集客や購入につながる
  • 代金の未回収リスクがある

3.まとめ

決済の言葉の意味から、決済の種類に至るまで解説しました。

これからオンラインビジネスを開始される方やネットショップを開設されようと思っている方は、クレジットカード決済を導入するのがおすすめです。